第十二Chapter 蹴りに対する”象り”

    蹴りに対する”象り”

  ・“やわら”は万物の理が含まれる
01・足 払を防ぐ~鶴一足 Turunohitoasi
02・前 蹴を防ぐ~陽 炎 Kagerou
03・膝 蹴を防ぐ~伏 兎 Fukuto
04・膝 蹴を防ぐ~釣鐘蹴 Turigane
05・廻 蹴を防ぐ~霧 消 Musyou
06・廻 蹴を防ぐ~飛 龍 Hiryuu
07・後 蹴を防ぐ~飛 鳥 Asuka

   ・“やわら”は万物の理が含まれる

 “象り”の追究とは、どこを目指すべきなのだろうか?
私は“やわら”と言うものを自流独自の技術を作り上げたくて追究した
わけではない。あらゆることに通用する普遍的な真理として求めたの
だ。独自な技術と言うよりは自然の理だと思う。
“やわら”と言えば、おそらく多くの人が思い浮かべるであろう、柔道
や空手に果たして通用するだろうか?
 もちろん、する。パワーとスピードの卓越した現代柔道、空手を見
慣れた現代人には想像しにくいかもしれないが、そもそも柔道もそし
てそれ以前の古の柔術も“柔”の文字を揚げたのは(力)でないもので
(力)に勝つと言うことが基本原理だったからだ。

 ・足 払を防ぐ~鶴一足 Turunohitoasi YouTube


(一図)(受方)左構えから右足を股上げしながら捕方の中段を蹴る
(二図)(捕方)其の瞬間、二之歩で捌きながら受方の右足を左小手
        で払いよける
(三図)    その時受方は体が捻れて後向きになる


(四図)左足を横へ開きながら我が両手を受方の両肩に掛け
(五図)右足を退きながら受方を揺らし
(六図)左足を退き受方の両肩を圧して我が左側へ倒す。

   ・前 蹴を防ぐ~陽 炎 Kagerou YouTube


(一図)(受方)左構えから右足を股上げしながら捕方の中段を蹴る
(二図)(捕方)其の瞬間、二之歩で捌きながら受方の右足を左小手
        で払いよける
(三図)    その時受方は体が捻れて後向きになる


(四図)左足を横へ開きながら我が両手を受方の両肩に掛け
(五図)右足を退きながら受方を揺らし
(六図)左足を退き受方の両肩を圧して我が左側へ倒す。

 ・膝蹴りを防ぐ象り(伏 兎) Fukuto YouTube

 

(一図)(受方)右足を股上げをする
    (捕方)我も右股上げをする
(二図)(受方)捕方の左膝へ右足を振り込む
    (捕方)其の瞬間、腰を捻りながら右膝で受方の右伏兎を蹴
        り当てる
(三図)受方が早や我が蹴りで反作用で倒れる。

 ・膝蹴りを防ぐ象り(釣 鐘) Turigane YouTube


(一図)(受方)右足で捕方の左膝を蹴る
(二図)(捕方)その瞬間、左足の後から右足裏で受方の蹴りを止め
(三図)    腰を捻り戻しながら受方の釣鐘を蹴り返す。

 ・廻し蹴りを防ぐ象り(霧 消)Musyou YouTube


(一図)(受方)股上げをして
    (捕方)早や両手を左手かをら十字に交差しながら
(二図)(受方)捕方の顔面へ右足廻しながら蹴り入れる
    (捕方)左足を踵を軸にして左横に開く
(三図)    両手で受方の右脛を柔らかく当てる。

  ・膝蹴りを防ぐ象り(飛 龍) Hiryu YouTube


(一図)(受方)左構えから右足を股上げしながら捕方の上段を廻し
        蹴る
(二図)(捕方)其の瞬間、受方の上段蹴りを内六歩で捌きながら両
        手を交差に構えながら
(三図)    右足を開き同時に受方の右膝に左手を当て右手を受
        方の右肩口に図のように当て


(四図)    腰を落とし同時に右肩に図のように当てた右手で受
        方の体を臍まで滑らしながら圧して
(五図)    受方を倒す。

    ・後 蹴(飛 鳥)Asuka YouTube


(一図)(受方)捕方の前で右構えから
(二図)    右足を左足の前に踏み替えながら回転をし同時に股
        上げをする
    (捕方)其の瞬間、二之歩で捌きながら右手を受方の右腰に
        当て左手は左腰に摺り上げ
(三図)(受方)受方が捕方の中段を後向きに蹴る
    (捕方)早や我は左掌で我が右小手を打つ受方は反作用で倒
        れる。

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